農業者インタビュー

農業者インタビュー

土と水とわたし#14

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更新:2023年11月30日

今回は和歌山県有田郡広川町および湯浅町で温州ミカン栽培に取り組む中西武彦さんにお話を伺いました。中西さんは循環型農業に取り組んでおり、生態系の範囲内で営む農業を目指しています。

就農のきっかけを教えてください

農業を始めたのは約40年前です。結婚を機にミカン農家として就農しました。

仕事を退職するまでは兼業農家として忙しい日々を送っていましたが、海や山など自然が大好きなのでミカンづくりに情熱を注ぐ毎日には充実感がありました。

就農当初は、インターネットの普及も進んでおらず情報収集にもかなり苦労しました。農業に関する本をたくさん読んで、知識や技術の習得に励みました。また、作業内容を細かく日誌に書き留めて、過去の同時期と照らし合わせながら作業をして、自分なりに農業に取り組んできました。

農業へのこだわりや思いを教えてください  

肥料に関しては特にこだわりを持っています。昔、ミカン園と一緒に養鶏場もしていたため、鶏ふんの有効活用を考えました。鶏ふんは、作物の成長に必要な栄養素を豊富に含み、カルシウムやマグネシウムなどの微量要素も含有しているため、ミカンづくりにとっては欠かせない有機肥料として活用できました。この有効活用をきっかけに「循環型農業」に興味を抱くようになりました。本来廃棄するものや自然の資源を循環させて、極力生態系の範囲内で営めるような農業を目指して日々取り組んでいます。循環型農業は、SDGsで注目されている「持続可能な農業」実現のために必要不可欠な農業スタイルだと思います。                               

これからの目標やしたいことを教えてください

毎年、収穫時期が一番の楽しみで、人に喜んでもらえることが嬉しい。自然と触れあえる農業が楽しく利益よりも自分の楽しさを追求してしまうのですが、自分なりのやり方で目標を持って農業に取り組んでいるので、やればやるほど農業の奥深さが知れて楽しいです。循環型農業による「持続可能な農業」に取り組み、これからも楽しみながら農業に励んでいきたいです。

プロフィール

中西 武彦

  • 生産している主な農産物 温州ミカン・アボカド・パパイヤ・水稲
  • 営農地域:和歌山県有田郡広川町、湯浅町

さまざまな品目を畑やハウスで栽培していますが、個人的には以前採れたライチが格別に美味しかったので、将来はライチ栽培にもチャレンジしてみたいです。