農業者インタビュー

農業者インタビュー

土と水とわたし#19

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更新:2024年4月25日

今回は和歌山県有田川町でシシトウ栽培に取り組む出合隆さんにお話を伺いました。約三年前から始めた「ししわかまる」栽培で自然を相手にする農業の難しさを改めて痛感、毎年一年生のつもりで試行錯誤しながら挑戦しています。

就農のきっかけを教えてください

両親が農業をしており、中学・高校時代から休日は荷造り作業などを手伝っていました。その当時は手伝いをしながらも遊びにも行きたいなと思っていましたが、忙しく働く両親を手伝いたいと思い、二十歳の時に就農することを決心しました。

シシトウを栽培品目に選んだ理由を教えてください

シシトウは一度定植すると半年ほど収穫作業ができ、小ぶりで軽く作業もしやすいので身体への負担が少なく、長く農業が続けられるのではないかと思い挑戦しました。 

就農当初にもシシトウの栽培をしていましたが、スプレーマム栽培に一本化するために一度辞めていました。長らく花の作業をしていましたがスプレーマムの収穫作業が大変だったこと、和歌山県で五年前から栽培が始まった新しい品種「ししわかまる」を近所の方やJA職員から熱心に勧められたことで約三年前にシシトウ栽培を再開しました。

シシトウ栽培三年目ですが、                  栽培を始めてみての感想を教えてください

栽培当初は日照不足や受粉不足による、曲がり果や成長不足などの失敗もたくさん経験し、自然を相手にする農業の難しさを痛感しました。今でも定植を行って一ヶ月が過ぎた頃に行う、成長の促進を目的とした枝を糸で引く誘引作業には苦労しています。毎年一年生のつもりで試行錯誤しながら挑戦しています。

現在の作業は無加温ハウスで三月下旬に苗の定植を行ったシシトウの誘引作業で、これから、五月から十一月の約半年にわたって収穫を行います。最近では収量や秀品率が向上し、良くなってきていると手応えを感じています。

今後の目標を教えてください

毎年毎年が勉強で初心を大切にしています。健康なうちは一生懸命働くこと、健康に気をつけながら長く農業を続けていきたい。

プロフィール

出合 隆

  • 生産している主な農産物  シシトウ・温州ミカン・花類 等
  • 営農地域:和歌山県有田川町

出合さんのリフレッシュ方法は家庭菜園でキャベツやブロッコリー、ジャガイモなどさまざまな品目を育てることです。日々少しずつ育っていく野菜を眺める時間はホッと一息つける時間。収穫時期に親族にお裾分けをすると喜んでもらえることも嬉しいといいます。楽しみながら、季節ごとの旬の野菜を育てています。